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有孔ボードの有効活用とは??

無いものはつくる

 

誰もがどこかで一度くらいは目にしたことがあると思う有孔ボード(パンチングボード)。

 

学校の音楽室の壁が白く塗られた有孔ボードだったような記憶がうっすら残っています。

 

私自身も存在は知っていたものの、今まで素材として触る事はありませんでした。

 

 

そんな有孔ボード用の金物製作の依頼が入りました。

 

昨年から、ウッドフェンスなどの建築金物をちょこちょこ製作させてもらっている新築の個人宅の現場です。

 

今回は有孔ボードに棚をつくったり、見せる収納のための金物製作です。

 

指定の寸法は壁から400mm出たもの8点と、300mm出たものが6点です。

 

100均やネットで検索すれば有孔ボード用の金物はちょこちょこ出てはきますが、小さなものばかりで長物や大きなものはありません。

 

そこで今回の依頼です。

 

今回の有効ボードは孔径8mm、孔ピッチが30mmのものでした。

 

材料は6mmのスチール丸鋼を使用します。

 

 

ある程度の余裕を見て、400サイズは1000mm、300サイズは850mmサイズにカットします。

 

 

まず、指定の長さを確保するように曲げます。

 

 

打ち合わせではシングル(一本)での製作依頼でしたが、試作をした時にどう考えても安定感が無さすぎたため、ダブルで製作する事を提案しました。

 

結果、その方が見た目の安心感も実際の安定感もあるのでダブルで製作することになりました。

 

単純にシングルからダブルになるので材料は倍使用する事になります。

 

 

ダブルにするために繋ぎを入れるための材料をカットします。

 

有孔ボードの孔ピッチが30mmなので、6mm丸鋼分を引いて24mm、余裕をみて23mmで準備しました。

 

 

とりあえず400サイズと300サイズを試作して細かな寸法を出しました。

 

 

後は曲げです。

 

この曲げを全て狂いなく合わせて曲げるのがとても苦労しました。

 

私の工場にはプラスブレーキなどの曲げの設備がありません。泣

 

そこで、ガスで炙って曲げるのですが、ガスで炙ると鉄は伸びたりもするので、炙る位置を細かに合わせなければ同じようには曲がりません。

 

ここはとても気を使ったところです。

 

 

2本で1セットなので、丸鋼の小口を溶接して2本ずつ曲げました。

 

 

これで全て曲げが終わりました。

 

 

後は繋ぎを溶接して取り付けます。

 

 

次に高さの確認です。

 

 

全て遊びを1mm以内に収めます。

 

 

このようにクーラーボックスも載せたいとの事で、私の同じサイズのクーラーボックスで強度確認をしました。

 

 

塗装をして完成です。

 

 

実際に現場に持って行って確認してもらいました。

 

どの様に使用されるのかは分かりませんが、 25mm程度の棚板を用意すれば、2000mmサイズでも両端と真ん中にセットしてシンプルな棚ができると思いました。

 

全てハンドメイドなので、手間がかかり過ぎましたが、これはこれで面白い商品になるかもな〜と感じました。

 

棚を作るときに、よくあるL型の金物で作れば簡単ですが、有孔ボードに棚を作るならこのシンプルな細いラインが映えるなとも感じました。

 

仮に100本単位で製作するなら確実にベンダー屋さんに曲げに出します。笑笑

 

それにしても、今回も新しい閃きに繋がり良い経験になりました♪

 

Rさん、いつもご依頼ありがとうございます♪

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